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遺産分割協議とは?

 

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遺産分割協議とは?

 遺産分割協議とは、被相続人の遺産の分け方について、相続人間で行う協議のことをいいます。この協議に基づき、具体的に遺産を分けていくことになります。 民法には法定相続分が定められています。この法定相続と遺産分割協議の関係については、若干分かりにくいかと思いますので、以下、解説していきたいと思います。

法定相続と遺産分割の比較

 相続が発生すると、被相続人の権利と義務については相続人に移転することになります。
 では、それはどのように移転するのでしょうか。 法定相続の場合と、遺産分割協議の基づく場合とで、簡単に表にまとめてみます。

 事例:被相続人の子ABCが相続人であり、遺産は、不動産が2つと、預金、株式、自動車である場合。

 1.法定相続による遺産の取得の場合

 
不動産1 不動産2 預金 株式 自動車
相続人A 持分3分の1
相続人B 持分3分の1
相続人C 持分3分の1

 少し分かりにくいかもしれませんが、遺産のすべてを、各相続人が法定相続分に応じて、取得することになります。

2.遺産分割協議に基づき、遺産を取得する場合

不動産1 不動産2 預金 預金 株式
相続人Aが単独で取得 相続人A 持分2分の1 相続人Bが単独で取得 相続人Cが単独で取得 相続人Cが単独で取得
相続人C 持分2分の1

 当事者の話しの結果に基づき、相続財産の内、誰がどの財産を取得するのかは決めます。取得する財産の種類や持分については、法定相続分と一致している必要はなく、当事者間での協議で自由に決めることが可能です。

法定相続・遺産分割・遺言

  上記の表で、遺産分割と法定相続については、おおまかなイメージができたかと思います。次に、遺産の移転の方法について、もう少し詳しく解説させていただきます。

1.法定相続の場合 

 相続が開始すると、遺産については、法定相続分に応じた割合で、各相続人が共有することになります。しかし、法定相続によって遺産を分ける場合には、不動産や株式、自動車も含むすべての財産が共有になってしまい、その処分に際して不都合が生じることがあります。また、特定の相続人に財産を多く取得させる必要がある場合もあるでしょう。そのような場合には、次に記載する遺産分割協議を行うことになります。

 もちろん、遺産分割協議をせずに、法定相続分に応じて、すべての遺産を均等にわけることも可能です。

2.遺産分割協議による移転

 相続人間における話し合いを行い、誰がどの遺産を取得するのかを定めるものです。相続が起きた時点では、遺産は相続人が法定相続分に応じた割合で共有している状況になります。しかし、当事者間での話し合いがまとまれば、相続開始の時点に遡って、話し合いできまった内容に応じて、遺産は各相続人に帰属します。
法定相続分とは異なる遺産の分け方を定めることも可能です。そのため、特定の相続人がすべての遺産を取得することももちろん有効です。

3.遺言による移転

 これはイメージがわきやすいと思います。被相続人が遺言によって、自分の財産の帰属について定めておくものです。いわば、遺産分割協議の結果を、被相続人が指定するものです。

 なお、遺言により財産の帰属を定める際には、相続人以外の人に財産を取得させることも可能です。

負債について

 上記のように、遺産の取得については、主に、法定相続、遺産分割協議、そして遺言に基づく場合の、三通りの方法があります。しかし、負債については預貯金や不動産などの積極財産とは少し異なる扱いになります。

 例えば、遺産の中に、被相続人名義の住宅ローン(借金)が2000万円あったとしますと、そのローンについては、法定相続分に応じて、各相続人に支払い義務が移転することになります。仮に、相続人が、被相続人の配偶者のa

Aさんと長男であるBさん場合には、そのAさんとBさんが1000万円ずつの借金を相続します。

 このような場合に、借りている側の協議で、相続する人を決められるとすると、貸している側に不都合が生じる可能性があります。そのため、借金等の負債については、貸している側(銀行等)の承諾がなければ、特定の相続人に帰属させることはできません。

 実際には、相続開始後に、銀行と話し合いを行い、ローンを引き継ぐ人を決めるのが一般的です。

まとめ

 以上のように、遺産の内、権利の移転については、主に、法定相続による場合、遺産分割協議による場合、そして遺言による場合があります。一方で、負債については、貸主等の債権者の承諾の元、その承継人を定めることになります。

 当事務所では、遺産分割協議等の交渉の代理や裁判手続き、遺言の作成や、負債の承継に際しての債権者との交渉など、幅広く対応しております。

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